高麗人参は自分で栽培できるのか

高麗人参は、日本ではオタネニンジンとも呼ばれており、江戸時代には国内での栽培も可能となりました。 現在でも国産の高麗人参はわずかにあるので、自分で栽培できるのではないかと思う方もいるでしょう。

ここでは、高麗人参を自分で栽培できるのかという疑問について取り上げてみましょう。

まず、本場の韓国ではどのような条件で高麗人参を栽培しているのかを確認します。

高麗人参は乾いた水はけのよい土地を好むことから、年間降水量は1200mm程度の場所が良いとされ、冬も降雪量は少ないことが条件となります。 気温は低い方が高麗人参の栽培に適しています。

栄養価が高く効果も期待できる6年根の高麗人参を栽培するには、土壌づくりを1~2年間程度かけて行います。 この土壌づくりでは、化学肥料などを使用せずに栄養の豊かな土を作る必要があります。 高麗人参の6年根を育てた後の土地は、どのような作物も作れないと言われるほど栄養が失われるからです。

さらに、実際に高麗人参の苗を植えるまでには、直射日光を避けて朝日だけが当たる日よけや、風に弱い高麗人参を守る防風柵などの設置も必要になります。

以上のような準備をしてようやく栽培が可能な状態となり、6年根の栽培を行っています。

それでは日本国内において、自分で高麗人参を栽培できるのかと言う問題ですが、簡易的には可能だと言えます。 広大な土地で本格的に育てようとしても、条件を満たすのは非常に難しいのですが、プランターを使用して栽培できると言われています。

この簡易的な方法では、種から苗を育て植えるのではなく、1~2年根の高麗人参から育てて3年根や4年根にしています。

かなりの種類の肥料を用意して土づくりから始めますが、プランターの中で栄養を与えるのは2年間が限度だと考えられています。 3年根になるとサポニンなど高麗人参の有効成分量が上がるため、十分に役立つと言われるレベルまで成長します。

栽培している間は、ナメクジや虫に注意が必要な他、直射日光を避けて風で折れないようにする必要があり、手間がかかるのは本場の高麗人参栽培と同じ程度だと思って構いません。

ガーデニングに慣れている方でも、自分で高麗人参を栽培するには大変な労力を必要としますので、6年根のような栄養豊富な高麗人参を期待しているなら、購入した方が簡単だと言う声もあります。 自分で栽培する苦労を考えると、高麗人参のサプリメントの価格に対しても考え方が変わるのではないでしょうか。

(参考)
http://www.aacip.com/home.html